【導入事例】学生からの悩みにタイムリーに応える
私は、大学の学生相談室に勤務していて、日々、学生生活に悩みを抱える学生からの相談を受け付けています。
毎日、多くの相談がある中で少し前から感じる事がありました。それは、相談に来られる学生はまだよいのですが、明らかに困っているにも関わらず、1度来たきりで、なかなか相談に来られない学生の存在です。「きちんと学校に来れているのだろうか?」「授業は上手く行っているだろうか?」、「就職活動で困っていないかな?」などと思うのですが、メールしても返信がなく、電話をしても応答がないので、どのようにしてコンタクトを取れば良いのか悩んでいました。
そのような中、(株)エンカレッジからBoosterを紹介され、学生とのコミュニケーションを図るために使ってみる事にしました。
何人かの担当学生に対してBoosterを活用し、
・大切な行事予定などををチャットで届ける事、
・ある一定期間連絡がない学生に対しては、こちらからチャットで呼びかけてみる事
を運用として実施してみました。そうすると、こちらから呼びかけていないにも関わらず、困った時にチャットで連絡をくれる学生が何人かあらわれました。学生はLineを使い慣れているので、メールよりもチャットの方が、身近で応答しやすいのかもしれません。やり取りが出てくると、学生とのコンタクトの頻度が上がるので、学生との距離が縮まり、困りごとを本音で話してくれるようになりました。メールだと過去のやり取りをたどって探さないといけないことも、チャットだとページをスクロールする事で、すぐに過去の情報が出てくるので便利です。
最初はチャットを活用すると昼夜関係なく対応しないといけないのかと、抵抗もあったのですが、平日の昼間しか返信しないというルールの元、しっかりと時間を決めて運用が出来ています。チャットでのコンタクトを増やすことで面談にも相乗効果が生まれていると感じています。
今はチャット機能だけですが、今後は、面談予定を各学生のスケジュールに入れることで、学生と私たちの間でのスケジュール共有ツールとしても活用しようと考えています。
今の学生相談室の課題として、支援スタッフが年度で入れ替わってしまうと、支援の情報がなかなか引き継がれにくいという問題があります。学生から見れば、スタッフに何度も同じことを説明したり、信頼関係をまた改めて築く必要があります。
Boosterには支援者同士が情報共有できる相談記録機能や、学生向けに情報を掲載できるライブラリ機能を持っています。こうした機能の活用や、過去のチャット履歴を確認する事により、支援者内での情報共有を進めることで、学生がストレスなく支援を受けられる状態にしたいと考えています。その先には、学生相談室と保健室やキャリアセンターとの連携もあり得ると考えています。
今はまだ構想にしか過ぎませんが、今後こうした構想を実現していけるだけの可能性はあると思います。是非頑張って欲しいと思います。