活用事例

【支援コラム】発達障害学生の就職活動をスムーズに進めるには、どのような学内支援が効果的か?

 発達障害のある学生が就職活動(一般雇用)で苦労することはよく見受けられます。自分の発達障害特性に気がついているか否かに関係なくです。では、なぜ発達障害のある学生は、一般雇用の就職活動で苦労するのでしょうか。
 なお、このページでは、一般雇用のみを取り上げ、障害者雇用については扱いません。障害者雇用については<リンク:発達障害学生の主な進路について>を参考にしてください。

就職活動で追い詰められやすい発達障害学生の現状について

 発達障害のある学生が、就職活動で何十社と落ち続けることは珍しいことではありません。就職活動を続けるも内定を得ることなく卒業していく方もいます。また、他の学生が内定をもらって就職活動を終えていく中で、自分だけは落ち続けることで、精神的に落ち込んでしまう方もいます。また、大学の単位を取得して卒業することで精一杯になり、就職活動に取り組む時間的・精神的余裕のない場合も見られます。
 このように、発達障害のある学生は発達障害のない学生と比べ、就職活動に苦労し、就職率も低い傾向にあります。就職活動において、発達障害のある学生はなぜ苦労するのかを、企業の立場・発達障害のある学生の立場から解説します。

企業の新卒採用枠では内定が獲得が極めて困難

 企業は発達障害特性のある学生を採用しようとするのでしょうか。結論から言うと、ほとんど採用しようとはしません(障害者雇用になれば状況は変わります)。障害特性をオープンにする学生に対して、一般雇用を行う企業はごく一部です。しかし、障害特性を明らかにしない(クローズしている)学生も、就職活動で内定を得るのは困難です。2016年度新卒採用に関するアンケート調査結果(一般社団法人日本経済団体連合会)によると、選考にあたって特に重視した点(5つ選択)では、コミュニケーション能力 87.0%、主体性 63.8%、協調性 49.1%と、発達障害特性のある学生が苦手とすることの多い能力・性質が求められています。これらの能力はグループディスカッション・面接で評価されることが多いのですが、就職白書2017(株式会社リクルートキャリア)によると、99.4%の企業が面接を実施しており、面接が大きな問題となります。また、LD(学習障害)がある学生についても、94.9%の企業が適性検査・筆記試験を実施しており、この段階で落とされてしまうことが多いです。

就職活動の準備段階から抱え込みやすい困りごとの一例

 では、就職活動において具体的に、どのようなことに困るのでしょうか。まずは、準備段階からです。
 就職活動においては、どの業界・職種・企業を受けるのかを決めて行動に移す必要があります。ASD(自閉症スペクトラム障害)のある学生は、こだわりが強すぎて、受ける業界を絞り込みすぎる傾向になります。また、履歴書,エントリーシートでも、こだわりのためになかなか完成しないケースもあります。
 また、ADHD(注意欠陥・多動性障害)のある学生は複数の作業に対して段取りよく作業することが苦手です。大学生の就職活動では、何社も同時に受けて、履歴書,エントリーシート作成・業界研究・企業研究・面接対策などを行うことが必要なので、どれも中途半端なまま終わってしまうことがあります。特に、履歴書やエントリシートを期間内に間に合わせるのが苦手なことがあります。また、不注意から誤字が多くある履歴書を提出してしまうこともあります。

書類選考後も発達障害学生にとって苦手な分野が多い

 エントリーシート・筆記試験に通過すると、グループディスカッション・面接が実施されます。グループディスカッションは学生間で、面接は学生と面接官間コミュニケーションをとる必要があります。ASDのある学生は、特にグループディスカッション・面接を苦手としています。グループディスカッションでは、議論の内容を理解しながら、その場に適した意見を言うことが求められますが、自分の意見を一方的に述べてしまう傾向になります。また、グループで合意を形成するため、適度に意見をすり合わせることも求められますが、自分の意見に固執するケースが見られます。
 また、面接では面接官からの質問に対し、何を聞きたいのかを想像しながら、簡潔に意見を述べなければなりません。しかし、他者を想像することが苦手であるため、的確に自分の意見を伝えることが困難なことがあります。

このように、発達障害のある学生は就職活動で苦労をすることが多いです。では、支援者はどのような支援ができるのでしょうか。また、障害者雇用などの選択肢はどうなのでしょうか。それは他ページで解説します。

資料のお取り寄せ、
ご利用のお試しはお気軽に

「支援を必要とする学生」への
具体的な支援方法をご提案

他の活用事例

導入セミナーの特徴・キャッチコピー 導入セミナー

【関西】今後、セミナーを実施する予定です。しばらくお待ち下さい。
開催日